修理事例

モリッツグロスマン分解掃除事例

MORITZ GROSSMANN(モリッツ・グロスマン)社の代表的なモデルであるベヌーの分解掃除(オーバーホール)およびケースバックルの精緻な仕上げを施しました。

修理内容

時間の経過に伴い、内部機構の潤滑油が減少し、その結果として振り角が低下する問題を確認。これに対応するため、分解掃除(オーバーホール)を実施しました。さらに、ケースに見られた打痕や損傷を外装研磨により除去し、新たな輝きを与えました。

CAL.100.0は、モリッツ・グロスマン社の初期型ムーブメントであり、ジャーマンシルバー製の2/3プレートが基盤となる、グラスヒュッテの伝統を受け継ぐ堅牢な設計が特徴です。大型のテンプを備え、部品ごとに精密かつ緻密な仕上げが施されたこのムーブメントは、美しさと耐久性を兼ね備えています。

洋銀無垢で作られたムーブメントは極めて繊細であり、分解せずに洗浄すると、洗い残しが生じる可能性があるため、分解可能な部品は全て丁寧に分解し、適切な保護措置のもと洗浄を行います。


分解した様子

構成部品はすべて細心の注意を払って仕上げられており、歯車やアンクルの面取りも滑らかに磨かれています。これは、モリッツ・グロスマン社の製品に対する高い美的基準と丁寧な製造姿勢の表れです。

洗浄によってムーブメントは古いオイルや汚れから解放され、本来の輝きを取り戻しました。分解と組み立ては、専用のムーブメントホルダーを用い、細心の注意を払いながら行います。

組立て中の様子

組立て後の様子

外装研磨は傷だけを消そうとすると面やエッジがダレて歪みが出てしまうため、熟練のポリッシャーが形状、状態をよく観察してオリジナルの形状を損なわないよう丁寧に研磨されます。

分解掃除及びケース研磨後、ケーシングされた時計は防水検査を経てランニングテストが行われ、全ての検査に合格したのち、お客様のもとへ納品されます。

加工費用 64,000円(税別)

作業内容
分解掃除(オーバーホール)+ 外装研磨

※修理を終えた商品は、クッション性の高い専用の送付キット(オーバーホールされたお客様対象)に納め、修理内容を記載した書面と共にご返却いたします。
※機械式時計は定期的なメンテナンスが重要です。4~5年に一度はオーバーホールを実施しましょう!

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